Once-Over

Nov 2

人のやることなんだから、まあそんなものだろう、と思う。どちらも。

出張用のPHSを同僚が落として、拾った人から私の席に突然電話がかかってきたとき、相手を怒らせないような対応ができる自信は全くない。逆に、最初は親切のつもりだったのが、何かが逆鱗に触れて当初の意図が吹っ飛んでしまうこともまた、珍しい話ではない。

私の場合、高校生のとき、封筒を落として、拾った人が家まで届けてくれたことがあります。じつはその封筒、捨てたつもりのもの。ところが、ゴミ箱付近のポストに葉書を出す際、ポストの上にひょいと置いて度忘れしてた。だから届けてもらっても「そんなバカな……」と呆然としてしまい、お礼の言葉が出なかった。

高校生にもなって礼のひとつもいえないのか、と我が身を恥じたんだけど、ビックリしたときの対応力なんて、今も大差ないと思う。ともかくその場は、母が何度もお礼をいってくれて、私は一緒に頭を下げただけ。失われた言葉を取り戻したのは、数分後のことでした。

そういうことがあって、ひとつわかったのは、「親切なんて報われないんだ」と。だけど、封筒を届けてくれたのは、初老の紳士だった。道を尋ねながら、3kmも歩いて届けに来てくれたわけ。これまでの人生で、何回、人に親切にしてきたんだろうな。そして何度、期待を裏切られてきたのだろう。

もし私にできる恩返しがあるとすれば、この先くりかえし嫌な目にあっても、あの初老の紳士と同じくらいの年齢になるまで、人には親切にし続けることくらいしかないだろう。そう思うんだよね。

もし私にできる恩返しがあるとすれば (via yasunao) (via gkojax)

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